遅く仕事から帰ってきた。
風呂に入り、飯を食べ、PCの電源を入れお気に入りのブログを見た。
その時左横の家族が見ているテレビでは、冷凍庫に置き去りにされた女優さんが何かものを持って冷凍庫の扉を叩いていた。
それを見て少し昔のことを思い出した。
それは50代の半ばのころだった。
勤めていた会社がある日突然他社に乗っ取られた。
そして外装内装を変えて新たに別な店としてオープン準備をしていた頃の話です。
オープン準備でゴミが毎日山のように出る。
店舗の裏に12畳ほどのブロック建てのごみ置き場があった。
私はごみ袋二つを持ってそのごみ置き場に行った。
扉を開けごみを投げ入れた。
しかし、ごみが多く二度三度投げ入れてもうずたかく積もれた所から落ちてくる。
仕方ないので扉を大きく開け中に入ってごみを整理した。
その時、静かにごみ置き場の扉が閉まった。
中は突然真っ黒になった。
ドアを開けようと、ドアノブを探したが無い。
なんと、ドアノブが取れていたのだ。
普段あまり持っていない携帯電話をたまたま持っていた。
携帯電話の明るさで見るとドアは中から開けられないようになっていた。
一瞬思った。
どうしよう。
携帯電話を見ると、充電の残りはもうわずかだ。
消えた。
携帯電話の表示が消えた。
すぐに電源を切った。
心臓がドキドキ、どきどきと徐々に大きくなってくるのがわかった。
昔、聞いたことを思い出した。
子供たちが空き地に放置されている昔のつくりの冷凍庫で遊び閉じ込められて・・・
中から開けられず亡くなったことを。
しばらくして携帯電話を開いた。
表示が出た。
すぐに会社の同僚に電話をした。
つながった。
迎えに来てくれた。
助かった。
たった20分弱だったと思う。
ドキドキした。
そしてかなり恥ずかしかった。
追記
今日、ドキドキした経験をした。
その話は明日。
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