読書感想:知らないと損する 池上彰お金の学校



著者:池上彰
発行所:朝日新聞出版
2011年10月30日 第1刷発行
2013年1月10日  第10刷発行

2013年2月12日(木)KIX丸善にて購入
2013年2月21日(木)読了


小学校か中学校で習った覚えがある
お金がどうして生まれたのか。大きな穴のあいた石がお金という画像が記憶に残っている。

この本の一限目にお金の歴史 お金がどうして生まれたのか書かれてあった。

本当によく分かった。

特に疑問だったことが自分なりに解決できて良かった。

笑われるかもしれないがこんな疑問を持っていた。

国に流通している紙幣の量はどのくらいあるのか?
火事でお金が焼けたり、紛失したお金が毎年累積するとお金の流通が減るのでは?
日銀がお金を発行をするのは知っているが日銀が勝手に決めているのか?
経済が活発化するとお金が不足するのでは?

この本で池上氏は
「国債の量が紙幣の量を決める」
と、言ってました。

これが、国債と日本のお金の関係がよく分かりました。

60も半ば近くになると今分かった事でもすぐ忘れるかもしれないので記録しておきたい。

■物々交換から始まり、自分が欲しい物を持っている人を探すのが大変だから
■物を持って集まる市場が生まれた⇒しかしそれでも交換条件が合わずできない事が多い
■とりあえず「みんなが欲しがる物」と交換することが必要となった
■「みんなが欲しがる物」それが稲(ね=値)、布、塩、子安貝等にとりあえずこれに交換しておき
■それらの物と今欲しいものと交換してくれませんかと市場の中を回る⇒効率がよくなる
■もっと使い勝手いい「金、銀、銅」がお金として使われるようになる
■経済が発展すると金銀銅貨を多数持って取引するのは危険⇒
■お金持ちの所に自分の持っている金貨等を預け預かり証を発行してもらった⇒
■この預かり証が「紙幣」の始まりとなる⇒
■お金が生まれ、これを管理する人が必要となり両替商が生まれた
■この両替商が銀行の始まり⇒両替商が発行する預かり証が紙幣として流通
■全国の銀行が勝手に紙幣を発行していたら駄目と国の信用を背景にした中央銀行=日銀
■中央銀行ある金の量だけ紙幣を発行し、金が増えたらその量だけ紙幣を発行⇒兌換紙幣

これから先が私の最大の疑問が解消できた解説でした。

池上彰さんのおかげで頭がすっきりしました。

兌換紙幣、金本位制を捨てた今、何を基準に紙幣を発行しているのか。

池上さんはこう言ってます。

≪現代において、金に代わる「価値のあるもの」というのは、実は「国債」なのです。≫

国債の量が紙幣の量を決めるのです。

国債という「国の借金」、「発行済み国債の量」で紙幣を刷る量を決めている。

国の予算で税収は○○、国債発行は○○とあり、これが国会で承認されれば
政府は国債を発行し、一般の銀行や個人に買ってもらいます。
その、一般の銀行や個人が買った国債を日銀が市場より買うのです。

           国                
           ⇓
      国債発行=国の借金
           ⇓
    一般の銀行、個人等国債購入
           ⇓
日銀が債券市場より国債を購入⇒国債を購入した額だけお札を刷って支払いにあてる
           ⇓
日銀より支払われた国債の代金の分だけお札の流通が増える


そこで疑問がわいてきた。

日銀がお札を刷って購入した国の借金である国債は日銀にある。
この国債はすでに購入元である一般の銀行や個人に支払いは済んでいる。
と、言うことは・・・
国債を持っているのは日銀だから(もちろん日銀以外に一般の銀行、個人や外国の方もいる)、国政府はいずれ国債の満期が来たら日銀に支払いをするのか。
日銀は上場企業だから買った国債の満期が来たら国に支払ってもらうにきまっていますよね。

しかし、国は税収が少ないから、また国債を発行して日銀の利払いにあてますよね。

どんどん国債は積み上がり、その分だけ市中に日銀券=円が溢れることになり
インフレになるんですね。

しかし、世界でまれにみる物価が下がり続けるデフレになっているということは

お札の刷る量=国債の発行量がまだ足らないのか。

国債はいつまで発行し続けることができるでしょうかね。

日本の国が日本の国民、世界から信用され続けているまででしょうね。

日本の国債は日本を信用して一般の銀行、国民、外国が買っているのだから。

お金の話以外に
株や債券、投資信託、FX等々詳しい説明がこの本には有りました。

私は貧乏人なので投資する金は持っていませんが
今生きている、今の時代の流れを知る為にはお金の話は本当に為になりました。

いつも有難うございます。

池上先生。





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