読書感想:池上彰の「知らないと恥をかく世界の大問題4」

昨日、歯医者さんの待合室で読み終えた。

最終章の『エピローグ 世界は歩み寄れるのか?』が一番印象に残った。

そこには、右翼と左翼、社会主義者、革新、リベラル等々

何となく分かったようなイメージを持っている政治用語が、いざ他人に説明するとなると

曖昧な説明になり、自分自身がおぼろげな知識しか持っていなかったことを知ることになる、

それが分かりやすく説明されていた。


恥ずかしながら、右翼と左翼の語源を知ったのは、つい最近です。
6月30日に読み終えた、小谷野敦さんの『日本人のための世界史入門』に書いてあったからです。

フランス革命のとき議会で壇上から向かって右側に穏健派、左側に過激派が座ったのが、右翼、左翼の始まりだと言われると、あった。

何となく社民党や共産党等を左翼、自民党を右とおぼろげながら思っていたが間違っていたと知った。

今回、続けて池上さんの本を読むことによって理解できた。
これなら、他人に説明できるかも。

■右翼と左翼
語源は1789年7月のフランス革命。
(国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネットがギロチンで処刑された)
国王に民主的な議会の設立を認めさせ、フランスの新しい憲法をつくることに。
この時、「王の権利も認めるべきだ」という保守派が議長席から見て右側に、「王の権利を制限し、市民の力を強めよう」という改革派が議長席から見て左側に座った。

ここから

「伝統を守るべき」という考えの人を→右寄りとか保守

「今の世の中を変えて理想の社会をつくるべきだ」という考えの人を→左寄りとか革新

と、呼ぶようになった。

したがって日本でも、これまでなかった革新的な価値観、たとえば「夫婦別姓」や外国人参政権」等に賛成する人を左寄り(リベラル)、昔ながらの日本を大事にしようという人たちを右寄りという。

社会主義者を≪左≫と呼んだりするのは、ロシア革命に遡るらしい。
レーニン率いるロシアは、世の中を社会主義の国に変えてしまった。世の中をすっかり変えるのだから「革新」、つまり左翼的な考えになり、「社会主義を目指そう」という人が「左翼」と呼ばれるように。

これに反対する人たちを結果的に「右派」と呼ばれるようになった。

現在、世界の社会主義国を調べてみた。
「社会主義国Wikipedia」を見ると

中華人民共和国
ベトナム社会主義共和国
ラオス、インド、北朝鮮、キュウバ、シリア

もうソ連ははいっていなかった。




この次書かれている

■共産主義勢力は、資本主義国家の右派が好き?

「タカ派」(強硬的な政治信条を持つ人)と呼ばれる安倍氏が首相になって、韓国や中国との関係が悪化すのではないか、と危惧した人も多かったと思いますが、意外にそうでもないのですね。

と始まる、池上さんの解説は本当に面白く、このような背景があるんだと
新聞やテレビ、ラジオ、雑誌等を通して伝わってくる世界情勢を判断すると
よりよく分かるような気がする。

もっと書きたいが出勤の時間になりました。

今日はここまで。








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