中学の頃だと思う。
学校の授業で寺田虎彦先生の話を聞いた。
それは「茶わんの湯」の話です。今でもその時の感動を覚えています。茶わんが地球規模の大きな海と感じ、湯気が渦を巻き、上昇し雲となる。お湯の表面の温度は比較的熱い所と低い所があり、低い所は下に降り、そこからまた上昇する。一杯の茶わんの中の話ですが、地球規模の動きを感じたものです。
その時から、気象学に興味を持ち始めたのかもしれません。
しかし、その後の授業で、貿易風が地球規模で東から吹いてくる、その上の偏西風が西風になる意味が分からないまま、今に至ってきました。
分からなかった最大の理由は「コリオリ力」が理解できなかったからだと思います。
1年前、「コリオリ力」が私なりに理解できました。
地球が球で自転をしているから、生まれる力それが「コリオリ力」。
低緯度から高緯度に向かう風は進行方向に直角に「コリオリ力」を受ける。だから低気圧の中心に向かって吹く風は右に曲げられ進んでいく。高緯度から低緯度に向かう風も「コリオリ力」の影響を受け右に曲げられる、低気圧の中心に高緯度から低緯度に向かう風は右にずれていく。
同じように考えると、高気圧から地上に吹き下ろす風は「コリオリ力」を受けて、右向きに拡散していき、低気圧に吹きこむ風は反時計回りの渦となる。
昨日、気象学入門の4章風の仕組み 地球規模の風の仕組みはどうなっているのか
の、項を学習しました。
今まで分からなかったことがなぜかす~と自分の中に入っていくのを感じました。
貿易風、偏西風が理解できたうれしさで私の頭が喜んでいます。
理解できたわけは、まずコリオリ力ですが、上空と地上付近の風向きを分けて考えることでした。
それと「気柱のセオリー」です。
赤道低圧帯で温められた空気は上昇し、極に向かおうとするが、コリオリ力が働き風向きは東の方に曲げられ、西風となる。
赤道からはドンドン空気が送り込まれますので、中緯度の気柱にはドンドン空気がたまり、気圧が高くなる。この気圧の高い亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)から空気が下降する。空気は断熱圧縮により温度が上がり(自転車に空気入れで空気を入れた時空気入れが熱くなる状態)乾燥した空気を地上に吹きつける。
そこで、コリオリ力の出番です。上空から地上に吹き付ける風ですから、赤道向きに流れる風はコリオリ力により東風になり、貿易風となります。北極向きの風はコリオリ力により右に曲げられ西風になり、偏西風となります。
中学の先生は大きな円盤を自作し、それを地球の自転と同じように左回転させ、円盤の中心から外向きにボールを投げた時に右方向に曲がること、反対に円盤の外側から中心にボールを投げた時に右方向に曲がることを見せてくれた。
これが「コリオリ力」の説明だったんだが、アホな私はこれだけでは理解でき無かった。
あの時、もう少し、先生に疑問をぶっつけていれば分かったかもと後悔しています。
本当に気象学の本を読んでいる時は楽しい時間です。
いくつになっても自分が楽しくなることをしている時はいいですね。
コメント
若返りますよ♪
気象学は本当に楽しいです。
今日も1年若返りました。