テープカッターに装着されている、テープの端を引っ張ると、テープが差し込まれているドラムまで引きあがってきた。
よく見ると、ドラムの中心部分の突起が欠けていた。
左右両方とも欠けていて、その欠けた小片さえ見つからなかった。
最後に使った人は分かっていたと思うが、そのまま放置されていた。
自然な行為かもしれない。
しかし、最後につかった方はびっくりしただろうな。
自分が壊したと思ったかもしれない。
でも、これは自然なことだ。
形あるものはいずれは壊れる。
経年変化というやつだ。
このテープカッターは私が買ってきたものだ。
もちろん、100キンです。
新しく買えば、たった108円だが直そうと思った。
仕事をする前に現場につき、あたりを見渡し、何か材料がないかと探した。
見つかった。
たぶん、女性の髪留めだとおもう。
それも、長い髪用だ。
これは使える。
夕方になり、1時間隙間時間があいた。
Ω型にピンを成形した。
髪留めは鋼線でできているみたいで、すごく硬く、100均で買った、ニッパで切ることは難しかった。
しかし、何とか切ることができて、ドラムに装着した。
テープカッターのテープでぐるぐる巻きにして固定した。
テープをドラムに装着して試してみた。
ドラムは回転しなかったが、テープは回転し、テープカッターの役目は十分果たした。
買えば、たった108円だが、思い出のあるテープカッターである。
当時、勤めていた人の顔が浮かぶ思い出の品である。
直ってよかった。
それでも次壊れたら、買おうか。
また、100きんで購入し、会社にプレゼントだ。
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