くちなしの白い花


今年もくちなしの花が咲いた。

渡さんの歌にあるように、清楚な花だ。

この清楚な花はどこからか飛んできた種が我が庭に落ち、勝手に大きくなったものだ。

清楚な弱弱しいと思いがちなくちなしの花だが、困難に負けない強い面がある。

昔々大きな青虫の幼虫にくちなしの葉がほとんど丸坊主にされたことがある。

その憎き青虫はオオスカシバの幼虫だ。

くちなしの花の天敵と言ってもいい。

しかし、丸坊主になってもくちなしの花はめげない。

翌年新芽が出て、綺麗な花を咲かせてくれた。

動くことができない植物は生き残るために、したたかさを身に着けている。

そのしたたかさを私も少し分けていただいた。

そして、お返しに、オオスカシバの幼虫を見つけたら、すぐ捕殺することにしている。

今年は見つけるのが少し遅かったのでかじられた花もあるが丸坊主にはされなかった。

短い花の命。

精一杯咲き続けてほしい。






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