《サラバ!下》は本当に一気読みだった。
朝6時から読み始め、午後1時10分読了した。
1ページから295ページ本当に一気読み。
全編 これはアドラー心理学だ!
と、今まで読んだ「アドラー心理学」の本を思い浮かべながら読んだ。
岸見一郎先生の
- 嫌われる勇気
- アドラー心理学入門
- 子どもをのばすアドラーの言葉
- 老いる勇気
- 幸せになる勇気
生まれたての僕〈歩〉と両親の写真が病院の前で4歳の姉が撮影した写真。
1977年5月。
なんと、この日は作者 西加奈子先生が生まれた、1977年5月7日ではないか。
姉「貴子」は西加奈子先生その人の自伝ではないかと思った。
西加奈子先生はプロ級の絵描きだ。
姉は幼稚園でライヤーフォックス嘘つき狐と言われたり、自分の部屋の壁一面に巻貝の絵を描いたりと・・奇妙に見える行動をする。
私を見て!
アドラー心理学だ。
半面〈歩〉の 「僕を見て!」はいつだっていい子にしていたことだった。
一旦日本に帰国するが、父がエジプトカイロに行くことになった。
カイロでの住まいはザマレック地区。
ザマレック地区といえば飯山陽先生がかって住んでいたところだ。
飯山陽先生の著書《エジプトの空の下》にその地区のことが書いてあった。
グーグルマップで見ると本当にいいところだった。ナイル川の大きな中州の高級住宅でスポーツ施設がひときわ目立っていた。
歩はエジプトで一人の少年と友達になる。その子はヤコブ。
その二人にこの本の題名になったサラバという言葉が生まれる。
サラバ!の意味するのは
- さようなら→明日も会おう
- 元気でな→約束だぞ
- グッドラック
- ゴッドブレスユー
- そして、俺たちはひとつだ
1988年春、帰国することになった。
両親も離婚。
サラバ!中は
歩が小学校高学年から大学時代そして卒業してからの話だ。
うぶな私から見ると、考えられない世界が展開する。
書くことが恥ずかしいので書かない。
サラバ!下
私が読んだ《アドラー心理学》の言葉が多数出てくる。
姉貴子は言う
- おばちゃんは姉に「自分の信じられる」を見つけろと言ったんだ
- 私が、私を連れてきたのよ。今まで私が信じてきたものは、私がいたから信じたの
- 私が信じる者は、私が決めるわ。
- あなたも、信じるものを見つけなさい。あなただけが信じられるものを。他の誰かと比べてはだめ。もちろん私とも、家族とも、友達ともよ。あなたはあなたなの。あなたは、あなたでしかないのよ。
- あなたがしんじるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。
歩は父に会いに行った。
離婚した理由を聞いた。
父は幸せになることを拒み
母は幸せにならねばと
そして、歩は自分の信じるものを見つけた。
本の中に出てきた
- 《ジョン・アーヴィング著のホテルニューハンプシャー》
- 《ミラン・クンデラ著の笑いと忘却の書》
《サラバ!》本当にいい本でした。
これで、西加奈子先生の本は
- 夜が明ける
- 漁港の肉子ちゃん
- うつくしい人
- きいろいゾウ
- ふくわらい
- サラバ!上
- サラバ!中
- サラバ!下
次読むのは《 i 》にしたい。
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